【場所】京都テルサ東館 3F
今年度、指導・遭難対策委員会が主催する第2弾となる『行動・登攀技能』講習会の室内編を、京都テルサ内の会議室で開催しました。この日は海の日の祝日で3連休の最終日であったにもかかわらず、15名の受講者の方にご参加いただけました。
まず、委員長より本講習会の趣旨について説明があり、その後、15名の受講者の方に簡単な自己紹介をしていただきました。
『行動・登攀技能』って何?と思われた方もいるかもしれません。これは多様な自然地形や環境の中で、危険を回避し、安全確実、また迅速に行動できるトータルスキルを意味します。このスキルを習得するには何が必要なのか、講師2名がプロジェクター使い、4つのテーマに絞って交代でレクチャーを行いました。
1つ目のテーマは、登山力アップのための“5大心得”
5大心得とは、①プランニング・リスクマネジメント、②原理・原則、③五感のフル活用、④KY(危険予知)活動、⑤良質な経験の蓄積―です。
必要な知識と技能を明白にして、まずは“自分を整える”ことを心掛けましょう。
2つ目のテーマは、行動前の準備として、登山靴などの装備、ウェアリング(レイヤリング)、ザックのパッキング方法と背負い方について
山で転・滑落しないため、また、低体温症などを防いで快適に歩くには、“身だしなみを整える”ことを心掛けましょう。
昼食をはさんで、3つ目のテーマは、実際の行動技能について
歩き方の基本、疲れない歩き方・ペースとは?ヌルヌル、ツルツル、ガタガタの登山道、岩場、ハシゴ、チェーン箇所を安全に歩くには?キーワードは、靴底全体を地面に着地させる“フラット・フッティング”、 “重心移動”、“静荷重・静移動”です。バタバタと足をおかない、猫足のようにシュシュっと静かに、じんわり重心を移す。コーナリングは滑らかに、急発進・急停止・急転回はNG!小石や岩、木の根など、登山道にある突起物を利用し、登りの際はかかとを乗せて推進力をつけたり、下りの際は足先を乗せてブレーキ代わりにするのも上手な歩き方のコツです。
4つ目のテーマは、危険箇所の通過技能について
昼食後の眠気を吹っ飛ばしてもらおうと、全員にハーネス(または簡易ハーネス)を装着してもらい、正しく装着できているか互いにチェックし合いました。スリングやカラビナの種類とその特徴をおさらいした後、基本の結びとして、エイトノット(8の字)、プルージック、マッシャー(オートブロック)、ダブルフィッシャーマンズベンド、クローブヒッチの5種類を各自、練習していただきました。
次に、実際の危険箇所の通過法として、固定ロープの張り方を実演して、その仕組みを確認し合いました。一つは、始点と終了点の間の中間支点をクローブヒッチやバタフライノットなどで固定し、ランヤード2本を掛け替えながら横移動する仕組み。もう一つは、リード&フォローの形で、中間支点を固定せず、プルージックなどのフリクションヒッチを使って通過する仕組みです。最後は、受講者の皆さんと指導・遭対委員であるスタッフが、和気あいあいとロープワークを楽しんでおられました。
室内講習会ではあっという間に時間が過ぎてしまい、岩場での3点支持など、この日にカバーできなかったテーマもありましたが、次回の実践編でぜひ試してみましょう。






